GHGとは
GHGとはGreenhouse Gasの略語であり、温室効果ガスを意味します。
温室効果ガスは二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一酸化窒素(N2O)、ハイドロフルオロカーボン(HFC)、パーフルオロカーボン(PFC)、六フッ化硫黄(SF6)など様々な種類があります。
なぜ温室効果ガスと呼ばれているかと言うと、太陽の光によって暖められた地表面から熱を宇宙空間へ放射する際、これらのガス(気体)は大気中に熱を吸収させる性質を持っているからです。
大気中に温室効果ガスが増加すると温室効果が強くなり、地球温暖化に繋がってしまいます。
温室効果の大きさはガス(気体)の種類によって異なります。
例えば、メタンガス(CH4)は二酸化炭素(CO2)の25倍、一酸化二窒素(N2O)は298倍の温室効果を持ちます。
※CO2と比較した場合の各ガスの温室効果の強さを示している倍率を地球温暖化係数(GWP)と呼びます。
但し、人為起源の温室効果ガスの総排出量に占めるガスの種類別の割合では二酸化炭素(CO2)が世界で約76%、国内では90%以上を占める為、一般的にはCO2を温室効果ガスと呼ぶ場合が多いです。
GHG(温室効果ガス)の排出量を算定する方法
国単位でGHG(温室効果ガス)排出量を算定するのか、企業単位でGHG(温室効果ガス)排出量を算定するのかでは算定方法が異なります。
国単位では環境省傘下にある温室効果ガス排出量算定方法検討会において、IPCCのガイドラインに定められたカテゴリーを基に専門家によって決められた方法を用いて算出されています。
各国では主に次の4つのカテゴリーに分類した上で、各分野に属する詳細な排出・吸収源とその排出・吸収量算定方法を報告しています。
- エネルギー
- 工業プロセス及び使用
- 農業、森林及びその他土地利用変化
- 廃棄物
各国が1年間に排出・吸収する温室効果ガスの量を取りまとめたデータを温室ガスインベントリ(GHGインベントリ)と呼びます。
気候変動枠組条約(UNFCCC)に則り、各国は毎年、温室効果ガスインベントリ(GHGインベントリ)を事務局に提出する義務があります。
一方、企業単位では国際基準であるGHGプロトコルに則ったサプライチェーン排出量を算定することが一般的です。
サプライチェーン排出量はScope1、Scope2、Scope3の全ての合計です。サプライチェーン排出量に関して詳細を知りたい方はサプライチェーン排出量をクリックしてください。
GHG(温室効果ガス)が発生する原因として二つに分類されます。
- エネルギー起源
- 非エネルギー起源
エネルギー起源とは燃料を燃焼することで発生する温室効果ガス(二酸化炭素)のことを言います。
一方、非エネルギー起源とは工業プロセスにおける化学反応で発生する温室効果ガスや廃棄物の処理などで発生する温室効果ガス(二酸化炭素)のことを言います。
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