RE100とは
RE100とは、企業の使用する電力の100%を、再生可能エネルギーによって発電されるものに取り組む国際的なイニシアチブです。
RE100は、Renewable Energy 100%の頭文字から名付けられました。
RE100は、環境負荷を低減されるために設立され、「事業運営を100%再生可能エネルギーで調達すること」を目標に掲げる企業が加盟しています。
再生可能エネルギーに電力を切り替えることで、温室効果ガスの排出量を減らし、低炭素社会への移行を目指しています。
RE100は、2014年に、非政府組織のTCG(The Climate Group)によって設立されました。
RE100の読み方は、あーるいーひゃくとされる場合が多いです。
RE100の具体的な取り組み内容としては、加盟企業に対して、再生可能エネルギーを使用することを推進しています。
加盟企業は、100%再生可能エネルギーで事業を運営する事へのコミットと、進捗の報告がもとめられます。
RE100の対象企業は、以下の4つのうち、いずれか1つ以上に該当する影響力のある企業が任意で参加することができます。
- グローバルまたは国内で認知度・信頼度が高い
- 主要な多国籍企業(フォーチュン1000など)
- 電力消費量が大きい(100GWh以上。ただし、日本企業は10GWh以上)
- RE100の目的に起用する何らかの特徴と影響力をもつ
企業が、事業運営を100%再生可能エネルギーにするためには、2つの方法があります。
1.自家発電
自社の施設で再生可能エネルギーを発電して、事業を行います。
具体的には、太陽光発電パネルの設置などがあげられます。
2.購入電力
排出係数の低い電力を購入できる契約(メニューAなど)を、電力会社と結びます。
その他、グリーン電力証書を購入するなどの方法もあります。
ここで定義される再生可能エネルギーとは、太陽光、風力、水力、バイオマス、地熱のことをさします。火力や原子力による発電は含まれません。
RE100に加盟するメリットは、2つあります。
1.投資家などからの評価が高くなる
ESG投資が盛んになっている昨今、環境に配慮した経営を進めることは重要視されています。
100%再生可能エネルギーでの事業の運営を目標にすれば、投資家からの評価は向上しやすくなります。
また、再生可能エネルギーの導入比率はCDPの加点対象にもなります。
投資家だけでなく、サプライチェ―ンからの評価もあがるので、ビジネスチャンスが増えることもメリットとしてあげられます。
2.化石燃料のリスクを避けられる
日本では、石炭などの化石燃料をつかった発電が多くありますが、化石燃料は有限な資源なため、国の政策などを含めコストが上がる可能性もあります。
事前に再生可能エネルギーに切り替えることで、事業をおこなっていく上でのリスクを低くすることができます。
2021年2月22日現在、RE100には世界で288社が加盟しています。
日本企業についても、50社がRE100に加盟しており、環境省も2018年に公的機関としては世界で初めてアンバサダーとして参加しています。
加盟数は年々増えており、今後の動向も注目されます。
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